髪がパサパサしている男性って、自分では気にしていなくても女性はけっこう見ています。顔の印象を左右するのは肌だけじゃない。髪のツヤ感やまとまりも「清潔感」のかなり大きな要素なんです。

実体験ですけど、美容部員時代にスキンケアの相談に来た男性のお客さまの髪がバサバサに乾燥していて、正直「肌より先に髪では……?」と思ったことが何度もありました。肌はきれいなのに髪がパサついているだけで、全体の印象がもったいないことになっている。そういう人、本当に多いです。

この記事では、2026年6月時点の情報をもとに、男性の髪がパサつく原因と、ドラッグストアで買えるアイテムだけで完結するヘアケア3ステップを紹介します。スキンケアで「洗顔→保湿→UV防御」が基本であるように、ヘアケアにも土台の順番があります。

なぜ男性の髪はパサパサになりやすいのか

男性の髪がパサつく原因は大きく3つ。洗いすぎ、乾かし方の間違い、そしてケア不足です。

まず洗いすぎ。男性向けシャンプーの多くは洗浄力が強い高級アルコール系(ラウリル硫酸Naなど)で、皮脂をごっそり落とします。頭皮の皮脂は確かに多いけれど、髪の毛自体は女性と同じタンパク質でできている。強い洗浄成分で毎日ゴシゴシ洗えば、キューティクル(髪の表面を覆ううろこ状の層)が開いて内部の水分が抜けていきます。デミコスメティクスの解説によれば、シャンプー選びのミスマッチがパサつきの最大原因のひとつです。

次に乾かし方。風呂上がりに自然乾燥で済ませていませんか。濡れた髪はキューティクルが開いた状態なので、そのまま放置すると摩擦や雑菌の繁殖でダメージが進みます。しかもニオイの原因にもなる。逆にドライヤーを至近距離で長時間あてるのも熱ダメージでNGです。

最後にケア不足。これ、私もやったんですが、シャンプーだけで終わらせてコンディショナーを使わない男性がめちゃくちゃ多い。洗顔のあとに保湿をしないのと同じで、洗いっぱなしでは髪の表面が無防備なままです。

女性は「髪のパサつき」をどこで見ているのか

正直に言うと、女性が男性の髪で見ているのは「髪型がオシャレかどうか」より「手入れされているかどうか」です。

具体的に見られているポイントは3つあります。毛先のパサつき・広がり、頭頂部のツヤのなさ、そして襟足や耳まわりのボサボサ感。どれも「清潔感がない」という印象に直結します。ワックスでスタイリングしていても、土台の髪がパサパサだとワックスが白く浮いて逆効果になることもあります。

美容部員時代のお客さまで、スキンケアを頑張っているのに「なんか垢抜けない」と悩んでいた男性がいました。話を聞くと、シャンプーは家族と共有の安いもの、コンディショナーは使わない、ドライヤーも面倒だから自然乾燥。肌にはお金と時間をかけているのに、髪にはゼロ投資だったんです。髪のケアを始めてもらったら、1ヶ月後に「彼女に褒められた」と報告してくれました。顔の印象は、肌と髪の掛け算で決まります。

ステップ1:シャンプーを「アミノ酸系」に変える

最初にやることは、シャンプーの見直し。

おすすめはアミノ酸系シャンプー。成分表示に「ココイルグルタミン酸Na」「ラウロイルメチルアラニンNa」などが書いてあるものです。高級アルコール系より洗浄力はマイルドですが、頭皮の必要な皮脂は残しつつ汚れを落としてくれる。髪がきしまないのですぐ違いがわかります。

ドラッグストアで買えるもので十分。価格帯は800〜1,500円くらいのものが多いです。「メンズ専用」にこだわる必要はありません。成分で選んでください。

洗い方のコツもひとつだけ。シャンプー前にぬるま湯(38度前後)で1〜2分しっかり予洗いする。これだけで汚れの7割は落ちるので、シャンプーの泡立ちもよくなり、ゴシゴシ洗う必要がなくなります。爪を立てず、指の腹で頭皮をマッサージするように洗うのが基本です。

ステップ2:コンディショナーを「毛先だけ」に使う

シャンプーのあとにコンディショナー(またはトリートメント)を使う。たったこれだけで髪のパサつきはかなり変わります。

ポイントは「頭皮につけない」こと。コンディショナーは髪の表面をコーティングしてキューティクルを閉じる役割なので、頭皮に塗ると毛穴が詰まる原因になります。耳から下の毛先を中心に、手ぐしで馴染ませて1〜2分置いてから流す。

「男がコンディショナーなんて」と思うかもしれません。でもこれ、歯磨きのあとにうがいをするくらい当たり前のケアです。アンファー(スカルプD)のコラムでも、男性のパサつき改善にはシャンプー後のトリートメントが不可欠と解説されています。

さらにもう一歩踏み込むなら、週1〜2回の「洗い流さないトリートメント(アウトバストリートメント)」を追加してみてください。ヘアオイルやヘアミルクをタオルドライ後に毛先につけるだけ。ドライヤー前のひと手間で、翌朝の髪のまとまりがまるで違います。

ステップ3:ドライヤーの「正しい使い方」を覚える

自然乾燥はNG。かといって、ドライヤーを髪に近づけすぎるのもダメ。正解は「20cmくらい離して、根元から乾かす」です。

手順はシンプル。まずタオルで水気をしっかり取る(ゴシゴシ擦らず、押さえるように)。次にドライヤーを根元にあてて、手ぐしで髪を持ち上げながら乾かす。根元が乾いたら毛先は余熱で自然に乾きます。全体が8割乾いたら冷風に切り替えて仕上げる。冷風でキューティクルが閉じて、ツヤが出ます。

所要時間は短髪なら3分、ミディアムでも5分程度。自然乾燥で30分以上濡れたまま放置するより、よっぽど時短です。

美容部員時代にUVケアの相談で来店した男性に「ドライヤーちゃんと使ってますか?」と聞くと、8割くらいの方が「タオルで拭いて終わり」と答えていました。スキンケアの土台が洗顔・保湿・UV防御の3点セットであるように、ヘアケアの土台は「正しいシャンプー・コンディショナー・ドライヤー」の3点セット。どれが欠けても効果は半減します。

FAQ

Q. 男性もコンディショナーを毎日使うべき?

はい、シャンプーのたびに使うのが基本です。髪が短い人でも毛先の保護効果があります。頭皮につけず毛先中心に馴染ませれば、ベタつきの心配もありません。

Q. アミノ酸系シャンプーだと皮脂が落ちきらない気がするのですが?

予洗いをしっかり行えば問題ありません。ぬるま湯で1〜2分流すだけで汚れの大半は落ちます。それでもベタつきが気になる場合は、2度洗い(1回目は軽く、2回目でしっかり)を試してみてください。

Q. ヘアオイルを使うと髪がベタベタしませんか?

つける量は1〜2滴で十分です。タオルドライ後の濡れた毛先に馴染ませてからドライヤーで乾かせば、ベタつかずにツヤ感が出ます。つけすぎが一番の失敗原因なので少量から始めましょう。

Q. 髪のパサつき改善にはどれくらいの期間がかかる?

シャンプーとコンディショナーを変えるだけなら、1〜2週間で手触りの変化を感じる人が多いです。髪全体のツヤ感が安定するには1〜2ヶ月ほどかかりますが、最初の変化は想像より早く実感できます。

参考文献